夫と妻のかわりばんこ日記

40代夫婦が人づきあいやお金について考えるブログです

【外貨預金の罠】お得と思わせる手法に注意しよう!

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こんにちは。naohitoです。

 

私は「ストアカ」でZoomを用いたオンライン講座をやっています。

初心者向けに、資産運用の始めかたをお伝えする内容です。

 

講座で繋がった生徒さんから、メール等でご質問をいただくことも良くあるのですが、次のような質問を先日いただきました。

 

「インターネット銀行の口座を開設したところ、外貨預金を勧めるメールがきました」

「これはお得のように思えるのですが、やった方が良いですか?」

 

メールで送っていただいた内容を確認すると「期間限定キャンペーン」であり、返信が遅くなると契約されてしまう懸念があったので、すぐに返答しました。

「お得ではないので、外貨預金しないようにしてください!」

「理由は別途ご説明しますね」

 

その後、外貨預金のデメリットについてご説明し、納得していただけました。

そんな「外貨預金の罠」についてご紹介したいと思います。

 

外貨預金のメリットは?

外貨預金とは、「日本円」を例えば「米ドル」のような外貨に交換して、外貨専用の普通預金口座や定期預金講座に預入れすることです。

日本円で銀行預金していても、金利はとても少ないですよね(大手銀行の定期預金金利は0.002%です)。

より金利が高い国の通貨を持つことで、利子収入を得ることができる、というのが外貨預金のメリットです。

また、外貨に交換したときより「円安」になれば、「為替差益」と呼ばれる利益を得ることもできます。

 

外貨預金のデメリットは?

デメリットの一つはメリットの裏返しで、外貨に交換したときより「円高」になれば、「為替差損」といって損失が発生してしまいます。

 

そして、外貨預金の最大のデメリットが「為替手数料」です。

為替手数料とは、日本円と外貨を交換するときに、金融機関に支払う手数料のことです。

この手数料は「円⇒外貨」「外貨⇒円」のいずれの交換時にも徴収されるんですね。そして、この手数料がけっこう高かったりします、、、

そのため、外貨預金した後に短期間で解約した場合、得られた利子収入より為替手数料のほうが高くなり、トータルではマイナスになってしまう、といったことが起こります。

 

お得に見えてしまう仕組み

公平な立場で、外貨預金のメリット・デメリットを説明されれば、「今すぐ始めたい」と思う方は多くないと思います。

ところが、今回のご相談者が「お得かも」と感じたように、某銀行のWebサイトでは、かなり偏った表記をしていました。

 

外貨預金キャンペーンの売り文句は「1週間もの年10%」というような表記でした。

これを見て「年利10%ってスゴイな!」と思わせるわけです、、、

が、「1週間もの」と書いてありますよね。これは1週間だけ年利10%ということです。

多くの方は「なんのこっちゃ?」ではないでしょうか。

 

まず、年利10%というのは、1年間で10%の利息がつくということです。

たとえば100万円預けたら、1年後には10万円の利子収入になります。スゴイですよね!

しかし「1週間もの」ということは、10%なのは1週間(7日)だけですので、10%の365分の7が実際の利率なんです。

計算すると、約0.19%となりますので、100万円預けた場合は1,900円。

10万円には程遠いですね。

1週間が経過して通常の外貨定期預金に移管した場合、年利は10%よりはるかに(1桁以上)少ない数字になります。

そして、先にご説明した為替手数料を差し引くと、黒字化できるのは数年先になるという、、、、

 

もちろん、1年後に円安になっていれば利益が得られる可能性もありますが、逆に円高になるかもしれません。

結局、為替が変動するリスクはすべて預金者が負うことになり、どっちにせよ金融機関は為替手数料を徴収できるわけです。

 

ちなみに、為替手数料の金額とか、為替リスクなどの説明は、Webサイトをよく見ると必ず記載があります。

記載しておかないと違法になってしまうためです。

しかし、よほど金融知識が豊富でないと、一般の人が見ても全く理解できないと思います。

私も相談者さんにきっちり説明するために、その銀行のWebサイトを隅々まで確認しましたが、全部解読するのに数時間を要しました、、、

合法的だけれど、ユーザーフレンドリーとは程遠い。

世の中には、そのような「手数料ビジネス」があふれています。

 

・旨そうな話には裏がある

・相談する人を間違えない

 

皆さまも、手数料ビジネスにはぜひご用心ください。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。